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ロサンゼルス駐在生活体験記 ジェイ先生の後日談 ③ 【再掲載035】             

⭐ジェイ先生の後日談 ③ 

そんなある日

その日は「坂道発進の授業」だということで授業開始からすぐにロスの北に位置する山の方まで行き、ある程度登っていった平地で授業を行ったようなのです。ある程度、平地まで上がってくるとジェイ先生は家内に車を道路わきに寄せるように指示しました。ここまで、その日の授業が始まってからおよそ25分位です。ジェイ先生は車が止まるとエンジンを切るように言いました。

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David Mark によるPixabayからの画像 

車がしっかりと止まった状態で「坂道発進」の際の足の使い方の講義を始めてくれたそうです。その日は言葉を荒げることもなく、極々普通に説明をしてくれて、とても分かりやすく教えてくれたようです。エンジンが停止した状態で坂道発進の際に必要な「足の運び方」をしっかりと丁寧に教えてくれたそうです。家内が覚えたことを確認してから、再びエンジンをスタートさせるように指示があり今後は実際に車を動かしながら「坂道発進をしてみましょう」ということになったそうです。

 

「ミセス・タカオカ、それではエンジンを入れて!実際にこの坂をうまく使って『坂道発進』の練習をしてみましょう。」

 

家内は普通にエンジンキーを回しました。すると「ぶるるん」というはずのエンジンがうんともすんとも言いません。もう一度、エンジンキーを入れ直してみましたが、やはり反応がありません。

 

「ミセス・タカオカ、何をしているんですか?ちゃんとエンジンを入れてください。」

 

家内はその後、何度もエンジンキーを回してみたのですが、やはり反応がなく、まったくエンジンがかかりません。

ジェイ先生は「何をしているんですか、エンジンをかけるのは基本中の基本ですよ、ミセス・タカオカ。」とまた機嫌が悪くなり始めているようでした。

 

「エンジンくらい入れられないでどうするんですか?本当にもう。ミセス・タカオカ、席を変わってください!」

 

いらいらが募りだしたジェイ先生は、家内と席を替わりざまにキーを受け取ると、席に着くと、しっかりと席に座って鍵入れにキーを入れて、力いっぱいキーを回しました。

 

ジェイ先生は「うん、うん。う~ん」と溜め息をつくと席に深く座り直して、腕組を一度して、いぶかしげに顔を傾けながら再びエンジンをかけてトライしたそうです。その後、何度もエンジンキーを入れては回し入れては回しを繰り返したようなのです。でも、エンジンはまったく反応しませんでした。

そして、ジェイ先生、ぽつりとひと事。

「そうか思った通りだ。だめだ、壊れてる。そうだと思ったんだ。」

それを聞いて家内は心の中で怒りが爆発!

「そうだと思ったんだ?何言ってんのよ! さっきまでエンジンをかけるのは基本中の基本だとか言ってて。あんたが持ってきた車でしょ。何のためにこんな山の上まで来たのかしら?今日の2時間の授業は始まったばかりなのに。この後、どうなるのかしら?」

 

と思ったそうですが、先日、やり抜くと決めたのでここは何も反抗せず、何も言わずにただ黙っていたようです。

するとジェイ先生、どこからかおもむろに、でっかい黒い携帯電話を取り出してドライビングスクールのオフィスに連絡を取り始めたそうです。 

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Alan Parker によるPixabayからの画像

なにやらスタッフの人と話しをしており、結局のところ、ドライビングスクールがレッカー車を手配して、その到着を待つことになったそうです。その間、ふたりはただひたすらにレッカー車が来るのを待つことになったそうです。ジェイ先生は車の外でタバコを吸ったり、ドデカイ携帯電話で誰かと話をしていたそうですが、家内は車の中で一人、レッカー車が来るのを30分位、じっと待っていたそうです。「もうイヤだ!」というその時の家内の気持ち、容易に想像出来ます。レッカー車がやってきて、ようやく帰れることになったわけですが、今朝出かける時に帰りはレッカー車の運転席に乗って帰ってくることになるとは思ってもみなかったと言っていました。

帰りのレッカー車でジェイ先生が「ミセス・タカオカ。今日は本当にごめんなさい。今日の授業料はいりませんので。」と言ってきたそうで「はい分かりました。」と家内は答えたそうですが、心の中では「当たり前だろう!」と思っていたそうです!!