一流人じゃなくても夢は叶えられる!

英語を学び、映画を見まくったことで夢は叶えられた!

カリフォルニアにはスターに会えるお店があると思いますよ!!【再掲出25】   

PLANET HOLLYWOOD Southern California (Costa Mesa)

(2022年現在、PLANET HOLLYWOODのレストランは2度倒産していますが、今でもオープンしている店舗はフロリダ、ラスベガス、ロサンゼルス、パリ、マルタ、カタールなど数店舗存在しているようです。これからお話しするコスタメサ店は、残念ながら、1999年にお店を閉じています。)

1992年、93年当時、町のタブロイド紙に「プラネット・ハリウッド」の西海外出店第一号店がコスタメサのサウスコーストプラザというショッピングモールの中にオープンして大賑わいになっているという記事がありました。

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Ray MillerによるPixabayからの画像

映画「ソフィーの選択」「逃亡者」のプロデューサーで知られるキース・バリッシュ氏とこういったコンセプトレストランで既に人気のあった「ハードロックカフェ」のビジネスで実績のあるロバート・アール氏が中心となってこのテーマパーク的なレストランのプロジェクトを進めていき、シュワちゃん、シルベスター・スタローン、ブルース・ウィリスなども出資したと書いてありました。これはもしかするとシュワちゃんに会えるお店なのかもしれないと思ってしまった訳であります。

そして、その記事にはなぜかシュワルツェネッガーは木曜日の晩にお店に来ることが多いと書かれていました。

まず私は、コスタメサという場所がどこにあるのかが分かりませんでした。当時はまだインターネットですぐに調べられるような時代ではなかったので地図を取り出してきて調べてみるとフリーウェイの405号線で南に下っていきロサンゼルス空港を通り越して、ずんずんと南に車で走りつづけて方面的にはサンディエゴ方面を目指していき、およそ1時間ほど走ればそのコスタメサという町に行けるということが分かりました。でもなんでハリウッドからそんなに離れたところに西海岸第一号店を建てたんだろうか?今もって分かりませんが・。その理由を無理くり考えてみると「ハリウッド」方面の観光スポットとしてチャイニーズシアターはありますが、観光バスで乗り付けて、しっかりとご飯を食べられる施設はなかなか適当な場所がないというところはありました。そこへいくと観光バスで「コスタメサ」方面には「ディズニーランド」があるわけなので、旅行ビジネスとして考えた場合、「ハリウッド」方面に行くよりも「コスタメサ」方面に行った方がメリットが多かったのかもしれませんね。それに「プラネットハリウッド、コスタメサ店」はそれなりに広かったですから、あの広さの土地をハリウッドで探そうとすると金銭面や空いている土地の問題を考えると難しかったのかもしれませんね。

その記事を読んでから数週間が経ったある日のこと。仕事を終えて、パークラブレアの自宅に帰ってきたら、家内も友人宅から帰ってきたばかりということで今から晩ごはんの支度をするという事でした。それならば、どこかに食べに行こうか?と話していたところ、ふとその日が「木曜日」であることに気づきました。その会話をしていたのは午後6時半位だったと思います。車で1時間以上走ったとしても、8時前には、そのお店に着けるのではないか?そのお店とはもちろん「プラネット・ハリウッド」のことなのですが・・・。

どうせ1時間走っても8時前後にはお店に到着するでしょうから「いっその事、今から行ってしまおう」ということになり二人して「シュワちゃんはいないだろうけれども、プラネット・ハリウッドがどういうお店なのかを見に行こう!」と早速405号フリーウェイを車で飛ばしてコスタメサに向かう事にしました。(高速道路を運転出来るようになることは素晴らしいことです!)

フリーウェイをおよそ1時間位走ったところで「BRISTOL」と書かれている出口があって、「コスタメサ」に行くには、そこでフリーウェイを降りて、家内に地図でお店を探してもらいながらお店が入っている「サウスコーストプラザ」(South Coast Plaza)という大きなショッピングモールをめざしました。大きなモールの筈なので簡単に見つけられるかと思いきや中々見つけることが出来ず、今晩中に辿りつけるか冷や冷やしたのですが何んとかそのモールを見つけることが出来ました。そのモールに着くと「PLANET HOLLYWOOD」のロゴのネオンサインが輝いており、「良かった!プラネットハリウッドに到着したぞ~」と安堵したわけですが、そのお店の入り口付近は、アメリカにはよくある映画館の入り口をモチーフにした造りになっていて色は白を基調にしており、なんだか、その入り口の創りだけでワクワク・そわそわしてしまいました。

日だというのに、御店の受付に行くと、テーブルはもう満席状態で、私たちも席を待つ列へと加わりました。若い男女のグループから家族連れまで幅広い層のお客さんが、この新しい話題のレストランに詰めかけていました。我々の前にはおよ10組ほど順番待ちしていましたが、とりあえず、お店には入り食事が出来そうだったのでじっくりと順番を待つことにしました。

ほどなくして我々のすぐ後ろにスタイルが良くて、長い髪をソバージュにしていて、黒の皮ジャンパーとズボンという出で立ちの綺麗な白人女性が列に加わりました。彼女と目が合うとにっこりとほほ笑んでくれました。私もなんとなく会釈をしてしまいました。私は心の中で「この人会ったことある?・・いや、ないよね。会ったことないのに俺何で彼女の顔を知っているんだろう?会っていないけど知ってるってどういうこと? えっ、この人誰? 誰だっけ??うん? あっ!そうだ、このあいだ観た映画に出ていた人だ。なんていったっけ?そうだナンシー・トラヴィスだ!!」とようやく思い出しました。

私は、すぐ後ろに映画スターがいると思ってウキウキして、隣の家内に日本語なら分からないだろうと思って小声で「ねぇねぇ、すぐ後ろにナンシー・トラヴィスがいるよ」と伝えたのですが、デカい声で「だれそれ?」という答えが返ってきたので、『おっと。このまま話し続けるとドツボにハマる』と思い、すぐそこでこの話しを続けるのは止めることにしました。

 ナンシー・トラヴィス。彼女は80年代後半から90年代全般にかけて活躍した中堅どころの女優さんで出演作は「スリーメン・アンド・ベイビー」「スリーメン・アンド・リトルレディ」「背徳の囁き」「チャーリー」などなど。確かに大スターではないし、彼女の大ファンだという男性に出くわしたことはないことは確かです。可愛いけれど目立たないタイプの女優さんでした。だからなのか確かに彼女が列に入って待っていても周りのお客さんたちは彼女が映画スターだとは誰も思っていない様子でした。ほどなくして彼氏らしい男性が現れました。すると私の興味も急激に消え失せてしまい・・・・。

待つこと20分か30分くらいで、席に案内されました。店内は結構広くて、軽快な映画音楽がかかっていて楽しい雰囲気満載といった感じでした。スクリーンに映っている映像も出資しているスターたちの出演している映画の中の映像が流れていたり、これから劇場公開する作品の予告編が流れていました。店内の壁際のあちらこちらに実際に映画の中で使われた小道具やら洋服・ユニフォームなどが透明のガラスケースの中に入れられていて、素人目にも装飾に相当お金がかかっているなぁと分かりました。映画の玉手箱の世界そのものに入ってしまったかのようで、映画が大好きな私にとっては、まさに夢心地の空間の中にいるといった感じなのでありました。

料理はアメリカン、所謂カリフォルニアクイジンが中心で、以前行ったことがあるという知り合いからは「料理の味は値段の割には普通だよ。」と聞いていたのですが、私にはこの上なく美味しい料理ばかりで、なんだか特別なレストランに思えました。テリヤキ味のチキンとマッシュルームの入ったピザをオーダーしたのですが、その味がまさに自分好みの味だったので、結構お気に入りの料理になってしまいました。デザートは「エボニー&アイボリー」というコーヒーとホワイトバニラのアイスクリームの上にチョコのソースがかかっていて、その美味しいことといったら、この上なかったのでございます。以後、アメリカの様々な観光地にオープンしていた各地のプラネットハリウッドへ行く度にこの「照り焼きチキンピザ」と「エボニー&アイボリー・アイスクリーム」を頼むようになってしまいました。

さてさて、話が少し前後してしまいますが、オーダーしたお肉料理、パスタ、ピザなどがテーブルに運ばれてきて、ある程度食べたところで家内がトイレに行くと言って席を立ちました。程なくして帰ってきたのですが、目と顔が笑顔でニコニコしながら帰ってきたのが分かりました。席に戻るやいなや理由も言わずに私にもトイレに行くようにと急き立てるのです。彼女曰く「トイレに行く途中、左手に大家族が食事をしている大きなテーブルがあるから静かに注意して見てきて!!」と言うのです。別にトイレに行きたい訳でもないのですが、家内の口調がかなり強かったので「これは何かあるな!」と思って、席を立ち、トイレへと向かいました。すると・・・。 つづく