ワシントンD.C. : 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で使われていた「グレートスコット!」っていうセリフ知ってますか?
前回、ホワイトハウスにはリンカーン大統領の幽霊が出るというお話しをしましたが、リンカーンご夫婦の三男のウィリー君は腸チフスという病気で11歳という若さで亡くなっています。本当かどうか定かではありませんが、ホワイトハウスの中でそのウィリー君の幽霊も目撃されているというのです。Wikipediaによると最初の目撃談は1870年代のユリシーズ・グラント大統領のスタッフが目撃しており、最後の報告は1960年リンドン・ジョンソン大統領のお嬢さんのリンダさんが彼の幽霊をみて会話もしたというのです。う~ん、真偽の程は私にはわかりません。そもそもどうして幽霊は100年以上もその場に留まれるのでしょう。また出てこない時は一体どこにいるのでしょうねぇ?さっぱり分かりません。
前回はリンカーン大統領が暗殺された際のことも書かせて頂きましたが、ニコラス・ケージ主演の「ナショナル・トレジャー」という作品があるのですが、その「パート2」の副題が「リンカーン暗殺者の日記」となっているのですが、この作品の最初の数分間はまさにリンカーン大統領が暗殺された際の模様をコンパクトに描いています。興味のある方は見てみてください。
さてさてさて、今度は大好きな映画である「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズの中に出てくる英語版のセリフに関するお話しをさせてください。これが少しばかりリンカーンにも関係があるお話しなのでございます。
若い方でまだこのシリーズ3本の映画を観ていないという方がいたら是非とも観てみて下さい。理由は兎に角、面白いからです、面白すぎるのです。物語は高校生のマーティと彼からドクと呼ばれている科学者の男性がタイムマシーンで1985年から1955年、2015年、1885年といったそれぞれの時代で冒険を繰り広げるというものです。ご覧になっている方々からすると「そんなの知っているよ!!だから、何?」と言われてしまいそうですね、ハハハ!
はい、それでは本日の本題でございます。この映画の中でクリストファー・ロイド扮するドクことドクター・エイミー・ブラウンは、驚くことがある度によろめきながらいつも「グレート・スコット!Great Scott」と叫んでいますよね。彼は「こいつはたまげた!」「なんってこった!」という意味でこの「グレートスコット」という言葉を使っているんですが、この「Great Scott」という言葉がリンカーンと少し関係があるのであります。
どういうことかと言いますと。第3代大統領トーマス・ジェファーソンから第16代大統領であるリンカーンに至るまでの13代・47年間、アメリカ国の陸軍の将軍を務めた人物にウィンフィールド・スコット(1786ー1866)という人物がいます。彼は、およそ半世紀もの間、アメリカ軍の将軍であり続けた人なのですが、この方は第14代大統領選挙の候補者になったこともあるので、かなり優秀な人物だと思います。しかし大統領選挙でスコット氏は「奴隷制反対」の立場を取っていたこともあり落選し民主党から立候補していたフランクリン・ピアス氏が大統領に選出されてしまいます。大統領選には落ちたものの将軍であることに変わりはないスコット氏なのですが、どんな人物・人間にもマイナス面・短所というものはあるもので、スコット氏の場合、それが「虚栄心」と「肥満」ということだったようです。この2点において彼は世間の評判を落としていくことになります。スコット氏の体重は晩年に近づくにつれてどんどん増えていって、資料によると終いには136キロにまでなってしまったとあります。それゆえ、彼はもはや馬に乗れなくなってしまいます。もしも私が彼の部下であり、その様子を目の当たりにしたとしたら、精神的にショックを受けて「アメリカ軍を勇敢・勇猛に率いてきた偉大なるスコット将軍が今や馬にも乗れなくなってしまった。何んともお労(いたわ)しい。なんという事でしょう!」と言ってしまうことでしょう!それと同様に当時の彼の部下たちも体重が重すぎる将軍に失望して、かなり皮肉たっぷりに「Great Scott」と言い放っていたらしいのです!
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の中でドクは好んでこの「Great Scott」というフレーズを使っていますが、他の映画やテレビドラマでこのフレーズを言っているシーンってあまり見かけませんよね?おそらく使う人はそれほど多くないんでしょうね。
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日本語の中でフレーズの中に人の名前が入ってくるのって何でしょう?
・「来たかチョーさん、待ってたホイ!」(古いねぇ!最近聞かないよね~)
・「あっとおどろくタメ五郎!」(これも古いねぇ。もう死語だね)
・「冗談はよし子さん」だぜ! (今、使う人は少数派でしょう?)
そんな訳でどうも「人名が入るフレーズ」は、気に入った人がハードローティションで使うことが多いのかもしれません。
「Great Scott」については、これでどうしてドクが叫んでいるかお分かりいただけたかと思います。次に映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を観返す時には、よぉ~く彼のセリフをチェックしてみてくださいね!
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前々回のブログの中でホワイトハウスがテロリストに襲われる映画としてローランド・エメリッヒ監督の「ホワイトハウス・ダウン」という作品をご紹介しましたが、同じように、ホワイトハウスがアジア系のテロリストに襲われる「エンド・オブ・ホワイトハウス」という作品もあります。どちらも大統領を警護する主人公がテロリストから大統領を守るというストーリーですが「内容的に同じじゃないの?」という意見もあるかもしれませんが、両方とも物語のストーリー展開は違いますし、登場してくる人物や人間模様やそれぞれの関係も違うので両作品とも、良く出来ていてとても楽しめる娯楽大作なんですよ。
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アクション映画でヘリコプターが被弾して墜落しそうになる際に、よく「メイデー、メイデー」と言いますよね。これは国際的に「緊急時」使用される言葉とされていて他の言葉と聞き間違えないように3度繰り返して言うことになっているのだそうです。映画を観ていると2回繰り返すパターンが多いように思っていたけれど、正確には「メイデー、メイデー、メイデー」と3度言わなければいけないんですね。元は「ヴネ・メデ(venez m´aider)」というフランス語が元になっていて「助けにきて」という意味なのだそうです。
それと「10-4」という言葉もよく出てきたりすると思うんですが、これも無線用語で「10-4(テンフォー)」は「了解」を、「10-10(テンテン)」は通信「終了」を表しているのだそうです。