一流人じゃなくても夢は叶えられる!

英語を学び、映画を見まくったことで夢は叶えられた!

【人生ほど重いパンチはない】012:皆さんは「白旗の少女」ってご存知ですか?【前編】

今日お話しする「白旗の少女」の物語は戦争にまつわるお話しです。

第二次世界大戦という「戦争」は1945年の8月15日に日本の敗戦という形で「終戦の日」を迎えました。日本軍が1941年12月真珠湾(パールハーバー)の攻撃を行い太平洋戦争」が始まったことから「世界大戦」になっていったわけですが・・・。(それ以前から戦争自体は始まっていたのですが・・)

f:id:TakTakaoka:20211115065631j:plain


※今回のブログを書くにあたって、講談社青い鳥文庫「白旗の少女」(比嘉富子/著 依光 隆/絵)内容全般を参考にさせて頂きました。

 

あらすじ

時は太平洋戦争末期、場所は沖縄本島の南部。戦争が激しくなり家を出て逃げ惑う幼い4人の兄弟たち。逃げる途中で一番下の7歳の少女富子(とみこ)がひとりはぐれてしまいます。たった一人で戦場の中をさまようことになってしまう富子。そんな中、何かに引きよせられるかのように富子は穴倉で暮らしている体の不自由な老夫婦に出会います。しばしの間、富子はこの二人とまるで本当の祖父母と孫のようにして過ごします。しかし、そんな3人とところにも戦争の手が伸びてきます。そして、この3人に悲痛な決断の時がやってきてしまいます。

これは白旗をもって、アメリカ軍に投降し、戦争という困難な時代を生き抜いた一人の小さな女の子の身の上に起こったとても凄惨 / 悲惨な体験談であるとともに、新型コロナというやっかいな病気に対峙してはいるものの、それでも「平和な日本」に暮らしている我々に対して本当の有事である「戦争の酷さ・悲惨さ」を教えてくれているとても貴重な人生の記録(物語)だと思います。

この物語は、過去に2度、1990年にフジテレビで、2006年にテレビ東京で、それぞれドラマ化されています。

この物語の主人公・松川(結婚後:比嘉)富子さんは、松川家の9人兄弟の九番目の末っ子として生まれました。ですが沖縄が戦地と化してしまった時には、既に上の5人の兄弟はお嫁さんに行ったり、戦地に赴むいていたりで、すでに松川家の実家を離れていました。富子さんの母カメさんは富子さんが6歳になる誕生日の3ケ月前に急性脳膜炎で亡くなってしまいます。

そして、敵軍の沖縄への上陸が本格化してしまい、ある日を境に父親が帰ってこなくなってしまいました。おそらくどこかで命を落としてしまったものと思われます。家に残されたのは、ヨシ子(17歳)、初子(13歳)、直裕(ちょくゆう、9歳)、そして富子(6歳)の4人だけとなりました。兄弟は一番上のヨシ子が父親の代わりとなって敵の攻撃が迫ってきていることから家を出て「南へ」と南下していくことにしました。しかし昼間は敵の攻撃があったので防空壕やガマと呼ばれる自然に出来た洞窟のような窪地に身を隠していて南へと歩くのは夜暗くなってからでした。しかも上の兄弟たちは、自分たちが食べるための食糧を運びながら歩いていくのです。

そして、父親がめざしたであろう方面へと歩を進めていきますが、敵の島民への攻撃の手は緩めるということはなく、ますます凄まじくなっていきました。爆弾などの攻撃で命を落とした人たちの死体が道のあちらこちらに転がっており、兄弟たちはその死体を跨いでは進み、跨いでは進むといった日々となりました。(富子さんは「まさに地獄だった」と語っています)兄弟たちは、とにかくひたすらに何日も歩き続けました。

しかしです。富子は、一人、また二人と兄弟から離れていくことになってしまいます。しっかりと握っていたつもりの手だったのですが、いつからかまったく知らない女性の服を握っていたのです。とうとう一人ぼっちになってしまった富子。

 

誰でもが孤独な一人になった時、活かせるものは自分の知恵ということのようです。富子は以前、父親からこんなことを言われたのを思い出します。それは「鬼ごっこ」に関してでした。「いいか、他の人と同じことをしていては鬼に捕まってしまうんだ。だから人と違うことをするんだ。そうすると鬼に捕まらなくなるんだ。」 この言葉とおり、富子は人が集まるところは避けるようにします。しかしながら、人から離れるということは「住みか」と「食べ物」からも遠ざかることになります。そんな時、助けてくれるのは自然のものや小さな動物たちでした。小さな動物についていくとそこには食べ物があったりしたのです。そんなこんなで何とか生き延びていく富子。しかし、あまりに多くの死体を見てきたために自分の姉たちもきっと死んでしまっているに違いないと思うようになります。そして、歩きに歩いてついに島の南端にまできてしまいました。しかし3日間、何も食べておらず、疲れ切ったがために自分の死ねる静かなガマ/穴倉を探しはじめます。すると近くに「飲める水」が湧いている泉があり、その近くに「穴」がありました。その穴からは何だかお母さんが作ってくれた「お味噌汁」にも似たような匂いがしてくるのです。死を覚悟している富子に恐いものはなくなってきており、その穴の中に入っていってみることにしました。 つづく

【後編】は明日12月18日(土)20時にアップします!