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「GRIT=やり抜く力」の「R」は「レジリエンス」を指しています!【人生ほど重いパンチはない】【再掲載27】

さてさて『やり抜く力』を意味する「GRIT/グリット=」というワードなのですが、この「GRIT/グリット」という言葉、実は以下の4つのワードの頭文字をとって出来上がった造語なのです。

G= Guts ガッツ 困難に立ち向かう

R= Resilience レジリエンス 回復力 快活   

I= Initiative  イニシアチブ  自発性 独創性

T= Tenacity    テナシティ 不屈 固執 

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Murray RuddによるPixabayからの画像

確かに「事を成し遂げよう!」と考える人にとって「ガッツ」「回復力」「自発性」「不屈」といったこれらのワードは、どれも「心が折れそうになった」時に、その弱った心を「ポジティブな方向」に導いてくれるすべて前向きなポジティブワードだと言えるでしょう。

でも、2023年の現在、この「GRIT」という言葉よりも「 Resilience レジリエンス 」という言葉の方がよく耳にするように思いますが、皆さんはいかがですか?身のまわりの情報誌やテレビ番組からでこのワードを聞いたことはありませんか?

私が初めてこのワードに触れたのは、NHKEテレで放送されている「あしたも晴れ!人生レシピ」(司会:賀来千香子、2019年5月24日オンエア)という番組の中で「逆境を乗り越えるコツ!”レジリエンス”に注目」という特集回を見た時でした。この番組の冒頭ではとても上手に「レジリエンス」とは何かを説明していたので、以下に引用させて頂きます。

 

「突然の病や災害、過酷な労働環境によるストレスなど、人生にはいつ巻き込まれてもおかしくない逆境が訪れます。そんな時に再び立ち上がるために必要な”レジリエンス”をご存知ですか?」

 

”レジリエンス”とは

「跳ね返す力 回復力 困難な状況にもかかわらず

しなやかに適応して生き延びる力」のこと!

 

この放送回ではビジネスで身に降りかかってくる重圧に対するレジリエンスについての解説もありましたが、「病い」に対する「精神的な立ち直り」に焦点をあてているコーナーもありました。

いま「レジリエンス」になぜ注目が集まっているのか?番組の中に出演なさっていた東京大学、西大輔准教授は以下のようなことを仰っています。

 

「非常に多くの方々がストレスを感じていて、それを乗り越える必要性を感じています。ストレスは昔からありました。高度成長の時代、年功序列の社会で過ごして共通のサクセスストーリーを共有している中でのストレスでしたが、今の時代は、一人一人がまったく違うストレスを抱えており、そのストレスを乗り越えていくという事が求められています。」

 

西先生は「レジリエンス」に「心が向かう5項目」として以下を挙げています。

①楽観主義でいる(ネガティブな面を理解しつつ)

②恐怖と向き合う(逃げずに自分の感情を見ていく)

③道徳的指針や信仰をもつ

④社会的なサポートを求める

⑤新たな視点から意味を見つける

 

番組の後半では「災害」によりすべてを失ってしまった方のレジリエンスということで、東日本大震災でそのすべてを失ってしまった「村上真平さんご一家」が「東北」から「三重県」に移住して「人生の再生」を遂げた模様を取り上げていました。

東日本大震災が起きる前、村上さんは10年をかけて自然農園を営み、その農園と奥さんが運営する「自然食レストラン」がようやく軌道に乗り始めていた矢先の2011年3月11日に「震災」に見舞われてしまいました。福島原発で事故が起こり、村上さんの農園があった飯舘村は34マイクロシーベルトという高い数字が出てしまい、もはやその地には戻れなくなってしまいました。

村上さんは、その時、幼い時に何度も読んでいた絵本「聖書のものがたり」(いのちのことば社)のワンシーンを思い出したのだそうです。

 

「ある町で、人々は欲深く、乱れた生活を送っていました。そこで、神様が怒り、炎で燃やし、滅ぼそうとします。主人公ロトは、神の使いに家族を連れてすぐに逃げるように告げられます。その時『けっして振り返ってはいけない』とも言われます。しかし、妻は言いつけに背き、後ろを振り返ってしまいます。その為、妻は塩の柱にされていまいました。」

 

このワンシーンのことを思い出した村上さんは、

「一切、今までその10年間でやってきたことを振り向く必要はないのだ」と思ったのだそうです。

 

その後、村上さんは、一切後ろを振り向かずに歩んでいくと決めたのだそうです。そして

「飯舘村でモノは失ったけど、そこで得た経験とか自分自身がもっている知識とか、そういうものは失っていないわけだから、また同じようなことを次のとこに行ってやればいいやっていう、そういう切り替えができた。ー中略ー それから、僕は一切、福島の自分の失ったモノのことで心を痛めたり苦しんだことはないです

と言い切っていらっしゃいます。

 

そして、三重県の津市に移住し、再び農場作りに取り掛かります。すると三重県の農業関係者が「被災者が耕作放棄地を再生すれば補助金が支給される制度がある」ことを教えてくれたのだそうです。このような社会的サポートを得ることが出来たことも新しい生活の後押しとなっていきました。

番組の最後の方で、村上さんの奥さんの日苗(かなえ)さんがとても印象的なことを仰っていたので、それをそのまま引用させて頂きます。このコメントには色々考えさせられます。

「今の世の中って いろんなモノやお金がないと心配で生きていけないのに 一文無しっていうか 何もなくなってしまった状態から もう一回 山を開墾して種をまく ただそれだけなんですけど それができるか できないかというのは 生きていく上で 喜びの道なのか それとも心配で心配で立ち直れない状態になるのかの分かれ道だと思って お金じゃなくても 自分の中に生きる力のある人はたくましくて すばらしい のだと思いました」

 

この回にゲスト出演していた安藤和津さんが、最後に以下のような素晴らしいコメントをなさっていました。

「人間、生きてさえいれば、動けば再生するチャンスはあるんです、そして、いつか見る景色が変わる日が来るんです」