一流人じゃなくても夢は叶えられる!

英語を学び、映画を見まくったことで夢は叶えられた!

【英語/映画/旅行が好きな方向け】ロサンゼルス駐在生活体験記 071 サンフランシスコ ⑦ 「ミステリー・ハウス」の映画 & ヒッチコック!               

13.サンフランシスコ⑦ 「ミステリー・ハウス」の映画 & ヒッチコック!

【体験記070からのつづき】

銃器というものは戦争や争い時に人を殺傷する際に使用されるわけで、サラは夫と娘を失ったのは、自分の家の稼業が銃製造であり、人の命を奪う銃を売ることによって得た利益で自分は裕福な生活を送っていることに対する罰なのだと思い込みます。そして、傷ついた心をどうすることも出来ず、ある霊媒師の元を訪れます。すると彼女に降りかかる不幸はすべてウィンチェスター銃により命を落した亡霊たちの怨念がそうさせており、「彼らの恨みを晴らすためには西方面に引っ越しをして、そこで家を建てなさい。」との助言があり、彼女はその通りにして霊たちの怒りを鎮めるために家の増築を重ねていくことになります。それがその後38年間も絶え間なく増築していくことになっていく訳です。 

私はこのお屋敷を訪れた際、詳しい事情を知らなかったわけですが、どうしてこんなお屋敷が作られたのだろうか?その内容を描いてくれる「映画」があってもおかしくないのではないかとずっと思っていました。そして、ついにその映画「ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷」が製作されて、2016年に公開されました。このお屋敷を立て続ける家の主であるサラ・ウィンチェスターをヘレン・ミレンが演じています。ヘレン・ミレンは「キャル」(84)と「英国万歳!」(94)で二度ほどカンヌ映画祭で主演女優賞を獲得、「クイーン」(07)ではアカデミー主演女優賞を受賞しています。娯楽アクション大作にも出演していてブルース・ウィリスらと共演している「RED レッド」シリーズやヴィン・ディーゼル主演の「ワイルド・スピード」シリーズでも圧倒的な存在感を示している。サラ・ウィンチェスターの精神鑑定をするためにお屋敷に遣ってくる精神科医の役を「ターミネーター:新起動ジェネシス」のジェイソン・クラークが、マイケル・スピエリッグ(「ジグソウ:ソウ・レガシー」)が監督を務めています。この映画はミステリーというよりも「ホラー色」強めの作品になっていますが、どうして彼女がこのお屋敷を作ることになったのかは十分に理解出来る内容になっています。

もしも皆さんの働いている会社の商品が数多くの人の命を奪うようなことになっていて、その商品が売れれば売れるほど、あなたのお給料やボーナスがどんどん上がっていくのだとしたら、最初のうちは嬉しいかもしれませんが、そのような状況をあなたは定年になるまで耐えることが出来るでしょうか?あなたの会社に浴びせられる誹謗中傷に対してあなたは、あなたの心は何の痛みも感じに平々凡々と過ごしていられるでしょうか?私にはサラ・ウィンチェスターがどういう気持ちで「ミステリー・ハウス」の増築をし続けていたのかその真意を知りえることは出来ませんが、せめてもの罪滅ぼしになればとの気持ち(?)もあり、その作業をし続けていたのだと信じてみたいのです。

我々は出来ればお金持ちになりたいと願います。確かにお金はありすぎて困るということはないでしょう。しかしです、人の恨みや他人を犠牲にして得る富であるとしたら、確かに巨万の富を持つような身分になったとしても、その人の心はきっと安らぎを失い、平穏な日々を送ることが出来なくなってしまうのではないでしょうか?

お時間とご興味のある方は、この映画「ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷」をご覧になってみてください。しかしながら、ホラー映画が苦手な方にはお薦めはしませんが・・・。

さて、前ブログ070の中で「ミステリー」と「サスペンス」の意味の違いは何なのかということを書きましたが、「サスペンス」の意味は「気がかり、不安」ということでした。この「サスペンス」という言葉を聞くと、私はある映画の巨匠のことを思い出します。アメリカ映画でサスペンスの巨匠といえば、そうです、ヒッチコックです。と言っても若い人にはヒッチ・コックってどこの料理人だ?と言われてしまいそうですね。あと数年で還暦になる私ですら生まれた時に彼はもう既に有名監督だった訳ですから。

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skeezeによるPixabayからの画像

彼の半生を描いた映画作品があります。そのタイトルはそのまんま「ヒッチコック」(2012年)なのですが、この映画「ヒッチコック」でアルフレッド・ヒッチコックの妻の役を演じているのは「ウィンチェスターハウス」でサラ婦人を演じたヘレン・ミレンなのです。何んとまあ魔訶奇妙な偶然ではありませんか!(それってこのブログでだけじゃん!)ちなみにヒッチコックを演じているのは「羊たちの沈黙」でレクター博士を演じていた名優アンソニー・ホプキンスです。

ヒッチコック監督はもともとはイギリスで25本もの商業用映画を撮って活躍していた監督で、1939年に40歳で海を渡りハリウッドへとやってきます。そして「レベッカ」(40, アカデミー賞作品賞、撮影賞)「白い恐怖」(45),「ダイヤルMを廻せ!」(54),「裏窓」(54),「北北西に進路を取れ」(59)、「鳥」(63)等、そして遺作となる「ファミリー・プロット」(76)までアメリカで32本もの作品を監督します。中でも生涯一のヒット作は「サイコ」(1960)になるのですが、先程、ヘレン・ミレンがヒッチコックの妻の役を演じている「ヒッチコック」(2012年)という映画があると書きましたが、この映画ではヒッチコックが誰ものが反対する「サイコ」の企画をどう推し進めていったのかがとてもよく描かれています。この「サイコ」ですが、当時の劇場公開はパラマウントピクチャーズがしたのですが、パラマウントの経営陣はこの作品に反対だったんですねぇ。この辺りの事情もよ~く描かれています。ハリウッドのユニバーサルスタジオに「サイコ」で使われた家のセットがあったので私はこの作品はてっきりユニバーサル映画が作って配給したものだとばかり思っていました。(後年パラマウントは権利を持っていたヒッチコック作品をユニバーサルに売却したそうです。)またこの「ヒッチコック」という映画には彼自身、かなり女性がお好きだったのかなぁと思えるシーンが随所にありました。

ヒッチコック監督、ジェームズ・スチュアート主演で「めまい」(58)というサスペンス映画の名作があるのですが、この作品は21世紀になってから更に評価が上がっている作品なのですが、私は若い頃には全く見る気も起きずにいました。結婚してからレンタルビデオで借りてみた時も内容がよく理解出来ず、その良さが分かりませんでした。今、この歳になってもう一度見直してみて、漸くその良さに気づきました。

高所恐怖症の元刑事ジョン・ファーガソンは旧友から久しぶりに連絡をもらい話しを聞きにいくと、自分の妻マデリン・エルスターがすでに亡くなったある女性の霊に取りつかれているので、昼間の彼女の行動を見張ってほしいとの依頼を受けます。しぶしぶこの役目を引き受けたジョンではありましたが、毎日尾行するうちに彼女のことが気になっていつしか恋心を抱いてしまいます。するとある日のこと彼女はサンフランシスコ湾に身をあげてしまいます。ジョンは慌てて海に飛び込み彼女を救い出して自分の家へと連れて帰ります。後日、溺れかけたことのお礼をするためにマデリンはジョンの家にやってきます。そして、その日、二人は車でセコイアの木が生い茂る森を訪れます。そこでもマデリンは誰かに乗り移られたかのようになり正気を失いかけてしまいます。その直後二人はキスを交わします。ある日、マデリンは恐い夢を見たと言って彼の家を訪れてきます。そして、その夢には昔、建てられたスペイン風の修道院が出てきてテレサというシスターに怒られたと言い出します。ジョンはもっと思い出すように彼女に詰め寄ります。そして、・・・・。

これ以上お話しすると作品を観た時の面白さが半減してしまうので、気になる方は是非「めまい」をご覧になってみてください。この作品の舞台は全編を通してサンフランシスコでロケをしています。やはりロサンゼルスよりもサンフランシスコの方がサスペンスを描くには断然似合っている町なのだなぁと思います。理由は明言出来ませんが・。またバーナード・ハーマンの作曲した音楽が素晴らしいのです!(※この作曲家バーナード・ハーマンは数多くの作品に曲を提供しています。彼の遺作はマーティン・スコセッシ監督、ロバート・デニーロ主演の「タクシー・ドライバー」(76)です。)

ヒッチコックのことはまだまだ話し足りないのですが、今回はこのくらいにして、また近いうちにお話しさせてください。 つづく