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【英語/映画/旅行が好きな方向け】ロサンゼルス駐在生活体験記 074 サンディエゴ②「トップガン」&「トニー・スコットの死」             

14.サンディエゴ②「トップガン」&「トニー・スコットの死」

映画「トップガン」('86)は言わずもがなトム・クルーズの代表作な訳ですが2020年現在すでに34年も前の作品になってしまいました。つまりは今34歳以下の人たちは公開当時は劇場で作品をご覧になれていない筈です。若い方々は「ミッションインポシブル」シリーズでトム・クルーズを認知したという人が多いかもしれませんね。「トップガン」出演時のトムは23,24歳な訳で、顔にはまだどこかあどけなさが残っています。「トップガン」とは軍戦闘機のパイロットの中から優秀な人材を選出し、さらに敵機を追撃する能力を高めるためパイロットのエリート中のエリートを選りすぐり訓練を行う特別クラスのことで、その訓練が行われるのがサンディエゴにあるミラマー海軍航空隊基地ということで映画の撮影自体もサンディエゴのこの基地の中で行われました。政府もこちらの基地も映画にとても協力的だったようで、映画に出てくるF14トムキャット、タイガーⅡ、スカイホークなどの戦闘機には本物のパイロットたちが乗り込んで、その後ろの席にトムたちが乗り、まるで自分達が操縦しているかのような演技を行っていたのだそうです。平均的な成人男子だと戦闘機に乗って空を駆け抜けるだけで超ハードなためにゲッソリしてしまうのだそうで、そこで演技もしなければならなかったわけで、本物のパイロットたちは「最後までしっかりとやり切ったトム・クルーズは大した奴だ」と称賛していたようです。他の俳優の中には戦闘機に乗る込むことさえ出来なかった役者さんもいたそうです。ハリウッドでトップスターになる人はトムしかり、スタローンやシュワルツェネッガーにしろ、ヴィン・ディーゼルにしろ、人並み外れてレベルの高い位置に自分を持っていける人でないとどうも到達出来ないようです。

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skeezeによるPixabayからの画像

この作品にはメグ・ライアンがトム・クルーズ演じるマーヴェリックの相棒のグースの奥さん役で出ていましたし、ティム・ロビンス(「ショーシャンクの空に」)(94))がマーヴェリックの同僚の役で顔を見せてみます。ブレイクする前の彼らの顔が見られるという意味では、ある意味貴重な作品ですね。その他マーヴェリックのライバル・アイスマンを演じているのはヴァル・キルマーで、彼がこの作品の前に出演している「トップシークレット」という映画はなんともまあおバカで笑える完全なコメディ映画です。なので隠れたファンが結構いたりするんです。おバカな映画がお好きな方必見ですぞぉ~!!是非探して観てみて下さい。ヴァル・キルマーはそれから11年後に「バットマン フォーエヴァー」の主演に大抜擢されました。それからトムの相棒のグースを演じたアンソニー・エドワードは「ガッチャ」という映画で主演を務めています。これが観てみると良質のアクションサスペンスなんです。グースファンだというそこの貴方、是非とも「ガッチャ」も観てみてください。

「TOP GUN」の監督はトニー・スコットです。彼は「エイリアン」や「オデッセイ」などで知られる有名監督、リドリー・スコットの実の弟です。実際、トニーがトム・クルーズに初めてあったのはパラマントのスタジオで兄リドリー・スコットが「レジェンド/光と闇の伝説」をトム主演で撮っていた時なのだそうです。そこで面識があったからなのか「トップガン」では最初から二人の関係は良好ですんなり撮影に入れたそうです。

またこの作品のヒットの要因の一つに随所に散りばめられた名曲の数々があります。昔、この作品を何度も何度も観てしまったのは、映像が見たいということもありましたが、それと同時にそれぞれの場面で流れている曲を何度でも聞きたいという衝動に駆られてみてしまう映画でもありました。実際、ビデオやDVD、CDを買って持っている友人は沢山いましたね。ケニー・ロギンスの「 DANGER ZONE 」, ベルリンの「 TAKE MY BREATH AWAY 」, チープトリックの「 WIGHTY WING 」など素晴らしい曲ばかりです。私としては映画の冒頭にかかっている、この作品のタイトル曲とも言えるハロルド・フォルターメイヤー作曲の「 TOP GUN ANTHEM (国歌)」が好きですねぇ~!!

そして、今年2020年、続編の「トップガン マーヴェリック」の公開が予定されていたのですが、コロナの影響でその公開は2021年の夏まで延期となってしまいました。その後、教官となったマーヴェリックの姿を描くということでライバルだったアイスマン(ヴァル・キルマー)も出てくるということなので彼とはどう絡むのか、音楽も前作同様、ハロルド・フォルターメイヤーが担当しており、今から観るのがもう待ち遠しくて仕方がありません。

一つ残念なのは、監督がトニー・スコットではないことですね。ご存じの方も多いと思いますが、彼は2012年に川に飛び降りて自らの命を絶ってしまいました。享年68歳でした。自殺の2日前にはトム・クルーズと「トップガン」の続編の話しをしていたそうです。当初、脳腫瘍を苦にしての自殺と言われていましたが、結局のところ、本当の理由は分からず終いなのだそうです。

「ビバリーヒルズコップ2」もトニー・スコットの監督作品なのですが、ブルーレイの特典映像に出演者によるインタービューがあって、そこでアクセル・フォーリーの相棒の一人を演じていたジャッジ・ラインホルドが「トニー・スコットの働きぶりは信じられない。」と語っていました。前日の撮影がどれだけ深夜に及んだとしても、必ずと言っていいほどトニー・スコットは次の日の朝にはほとんどの主要シーンのイメージ画をすべて絵にして撮影現場に持ってきて、役者に自分の頭の中のイメージを伝えるのに使用するんだ。一体、この人はいつ寝ているんだろうと思ったよ。」と驚いていました。トニー・スコット、享年68歳。彼が「ビバリーヒルズコップ2」を監督した時は40歳でした。40歳と言えば男として脂がのっていて誰もが働き盛りとして認める年齢です。68歳という超ベテランの域に入ったトニー・スコットは「ビバリーヒルズコップ2」の時と同じような映画作りをしたくても加齢による体力の衰えから出来ずに悶々として過ごしていたのでしょうか?(これはあくまで私が勝手に想像しているだけのことです。)

そんなジレンマが彼にあったかどうか本当のところは分かりませんが・・。兎に角、生きて彼に「トップガン」の続編を作ってほしかった!それだけです。心からそう思っているんです。でももはや言っても仕方のないことですから、頭を切り替えて、来年公開になる新作の公開を待つことにします!


TOP GUN 2 Official Trailer (2020) Tom Cruise, Top Gun Maverick Movie HD

※このブログの体験記022で、ロス駐在時代、当時の妻・ニコール・キッドマンと暮らすトム・クルーズのお屋敷探しに行った時の模様を書いていますので、そちらも併せてお楽しみ頂けると幸いです!!(です!です!)

つづく

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