15.LA・リターンズ①「バットマン リターンズ」
ロサンゼルス駐在生活体験記も、ロサンゼルスを離れて私が駐在中に訪れてきたアメリカの様々な都市と町について書いてきましたが、書いていない場所もまだあるにはあるのですが、そろそろ一旦、ロサンゼルスに場所を戻して、まだ皆さんにお伝えしていないロスのお楽しみ処をお伝えしていきたいと思います。他の町についてのお話しは、またの機会に!
この前の前の体験記074でトム・クルーズの新作である「トップガン マーヴェリック」について少し書きましたが、新作の題名は「トップガンⅡ」でも「トップガンリターンズ」でもなく「トップガン マーヴェリック」となっています。ということは主人公「マーヴェリック」のその後の生きざまがしっかりと綴られているのでしょうね、きっと。期待して新作を待つことにしましょう。
トム・クルーズといえば自分でスタントをこなすことで有名ですよね。バイクも乗りまわすし、ヘリコプターの操縦も出来てしまう。「ミッション:インポッシブル フォールアウト」で遥か彼方の上空を飛んでいる飛行機からパリの町に向かいスカイダイビングをするというシーンがあるのですが、監督の「欲しい太陽光」へのこだわりからトム・クルーズは何んとリハーサルから本番を含め105回もジャンプをしたのでそうです。前回も言いましたが、ハリウッドのトップ俳優は人並み外れた強靭な精神と体力がないと出来ませんね。でも普通そういう過酷なアクションはスタントマンがやるのでスターはそんな事しない筈なんですがね。トムはスタントマンの仕事を奪っていますね。
そんなトム・クルーズ、今度は宇宙で映画を撮るそうです。なので彼は本当に宇宙に行くらしいんです。CGや合成じゃないですよ、ご自身が宇宙にいらっしゃるのだそうです。もう本当にひぇ~ですね。「ミッション・インポシブル」の新作で行くのかと思ったら、そうではないらしいです。「ミッション:インポッシブル」の「ローグ・ネイション」と「フォールアウト」に連続して出演していて, 次回作品にも出演予定のレベッカ・ファーガソンが「ライフ」(2017)というエイリアンタイプの映画に出演しておりその舞台が宇宙ステーションだったから、それに感化されてしまったのでしょうか?
トム・クルーズの話はこれ位にして、今回からまた「ロサンゼルス・リターンズ」なので、この「~~~~~・リターンズ」のお話しをしようかと思います。
私の中で「〇〇〇〇〇リターンズ」と聞いてすぐに思い起こす映画が2本あります。「リターンズ」が付く映画は邦画も含めるとその数はまあまああったりするのですが、私の好きな映画はどちらも特撮アクションものです、そうDCコミックが原作の「バットマン リターンズ」と「スーパーマン リターンズ」です。アクションヒーロー好きの私としては本日、またノリノリでお話ししてしまうのですが、ちなみにDCコミックの「DC」は何かというと「バットマン」が初登場したコミック誌の名前が「Detective Comics」という探偵もの中心のコミック雑誌だったので、この雑誌の頭文字をとって「DCコミック(社)」となったのです。
さてさて、それでは「バットマン リターンズ」の話しをしたいと思います。この映画が公開されたのは1992年の6月です。自分の中の気持ちもその時に戻したいと思います。さあ、時を戻しましょう。自分の中の1992年の6月へ。
ロサンゼルス暴動が起こったのは1992年の4月でした。暴徒たちが車で町を走りまわって火炎ビンを町のいたる所に投げ込んでいたりした為、さまざまな場所で火事が発生してしまったわけで、暴動直後は町のあちらこちらに黒焦げの焼け跡があったり、数多くのお店のショーウィンドウのガラスが割られてしまっていたりと、もう町自体がツギハギだらけになっているような状況でした。そういった町が悲惨な状況から普通の生活を取り戻りつつある中で観たアクション大作だっただけに私にとって「バットマン リターンズ」は思い出深い作品になっています。映画の公開前は、そんな暴動の傷跡が町中の至るところで見かけるような状態の中「バットマン、キャットウーマン、ペンギンマン」といった3人のキャラクターの胸から上のショット写真を大きく拡大したポスター、しかも巨大な大きな看板広告になっているものもあり、市内を車で走ると否が応でも「バットマンリターンズ」の広告が目に入ってくるので、広告のプロでなくてもかなり宣伝に力を入れているという事が分かりました。家内はこの手のアクションものは「スパイダーマン」しか興味がなく「バットマン リターンズ」は私一人で観に行くことになりました。向かった先はチャイニーズシアターでした。公開初日の最終回を仕事終わりに観に行った記憶があります。劇場に到着すると案の定、劇場の中は「バットマン」ファンが大挙して押しかけており、もうみんなすでに興奮状態にあってワイワイガヤガヤの状態でした。また劇場内の演出が洒落ていて(日本ではあんな洒落た仕掛けは見た事がない)スクリーンを覆い隠している巨大なカーテンに向けて、映写室辺りから一直線に光が当たっていて、そのカーテンのド真中に映画の中で空に映しだされるのと同じように「バットマンマーク」がくっきりはっきりと映し出されていました。「やるなぁ~、さすがはハリウッドだぁ!ここまでやってくれれば、そりゃ指笛も吹きたくなるわなぁ。」と思いましたが、日本だと映画館の中で指を吹くことなんてまずないですから、もうそんな些細な事だけで感激していました。
私は仕事終わりに劇場にやってきましたが、みんなの興奮ぶりやポップコーンの散らかし具合からみて、これはどうも、会場にいる半数以上の観客が朝からもう何回も映画を観ているなぁ、そのような雰囲気ぷんぷんでした。きっと中には3回目の客も確実にいる、そんな感じでした。いま2020年はシネコンの時代であり、映画を観る際には席を決めてみるのは主流になっていますが、この当時はまだ映画館には指定席と自由席が分かれているような時代なので、それに厳密な入れ替えを行っていないところもあり、続けて同じ映画を観てしまうという輩たちも結構いたりしたのであります。
この「バットマン リターンズ」ですが主演は89年に公開された「バットマン」同様にマイケル・キートンが演じています。第3作はティム・バートンが製作会社・ワーナー側との世界観の違いから監督の降板となったようです。ワーナー側はもっと明るいイメージの映画への変更を依頼したらしいのですが・・・。もともとマイケル・キートンはティム・バートンが彼を主演にしたいと希望した経緯があり、ティムが降りるのであればマイケル・キートンも降板するのが筋ではないでしょうか、ということになったようです。その後、バットマンを演じていく俳優ですが、ヴァル・キルマー、ジョージ・クルーニー、クリスチャン・ベール、ベン・アフレックときて、現在はロバート・パティンソンが新たなるバットマンを演じる新作が控えています。2021年の公開だそうです。
さてさてさて、2020年6月以降・ここにきて私にとって喜ばしい「〇〇〇〇〇リターンズ」の可能性の報道があったのです。それはこれから撮影がスタートする映画「ザ・フラッシュ」の中で「バットマン」役にマイケル・キートンがリターンするというものです。しかも「バットマン」を演じるのはマイケル・キートンだけではなく「バットマンVSスーパーマン」「ジャスティス・リーグ」の過去2作品でバットマンを演じてきたベン・アフレックも出演するというのです。どうして同じ役に二人の俳優が出演するの???そうですね、普通ではありえないですよね。どうしてそうなるのか?次号でその点についてお話ししたいと思います。(次号へ続きます!)
つづく
ロサンゼルスに着任して間もなく92年の4月29日にロサンゼルス暴動に遭遇してしまいました。その時の模様を書いたブログがこの体験記11、12、13、14、15話の5話に渡って書いております。そちらも是非併せてご一読をください!