16.LAリターンズ ⑤ カタリナ島でのカラオケの反応は凄かった!!
カタリナアイランドという島をご存じでしょうか?ロサンゼルス近郊で暮らしている人たちが骨休みとして訪れる島でロサンゼルス市内から車でロングビーチかニューポートビーチという港まで行って、そこに車を駐車してから高速船に乗って訪れるとてもお手頃でこじんまりとした自然が満喫出来る島なのです。
島なので回りは海に囲まれているので海が好きな人はボートやダイビング、カヤックやパラセールを楽しんだり出来ますし、山が好きな方はカートに乗って山の方へ出かけていくとバッファローの姿を見る事が出来たりするので、ファミリーで出かけていくには打って付けの場所だと思います。この島は車(自動車)の持ち込みが禁止されているので日本のゴルフ場にあるカートを借りて山の上を目指していくという感じですかね。我々夫婦がこの島を訪れたのはこれから夏本番がやってくるという時季でしたから海の方のボートや海中に潜って海の中のサカナをみる潜水船に乗るのも悪くはなかったのですが、私も家内も海よりも山好きだったので、島に到着してホテルにチェックインした後、すぐにカートを借りて、山の上の方へと走っていくことにしました。山の上の方に行くと、上の写真にあるように眼下に海と港の様子が一望出来てとても気持ちが良くて、さらに登って山の方に行ってみると大きな野原がば~っと広がっている一帯があって、そこにいくとかなり離れた場所ではありましたが、バッフォローが6,7頭いたりするのが見られたりして中々ロスの市内では見る事が出来ない光景をみることが出来てとても新鮮でした。
島の模様を4分間で紹介してくれている映像をYOUTUBEで見つけたので下にご紹介しておきますね!
もう少し詳しくこの島のことを知りたいという方の為に、この島のホームページのURLを下に張っておくので覗いてみて下さい。
Spotlight: サンタカタリナ島 | Visit California
この日の晩御飯は、確か上の映像に出てくる彼女同様、私もロブスターを食べた記憶があります。彼女が映像の中で持っていたほど大きくはなかったけれど・・・。でも美味かったなぁ!!
そして、晩御飯後ではありましたが、折角なので150人くらいは余裕で入れそうな日本でいう居酒屋?ビアホールのようなお店にも行ってみました。するとそこのお店は前の方にちょっとした舞台が出来ていて何かと思ったら「カラオケ」をやる舞台を設けているお店でした。90年代の初頭はだんだんとアメリカにも「カラオケ」が広まりつつある時代ではあったのですが、それでも、まだ一般のアメリカ人は人前で歌を歌うのに抵抗を持っている人が多く、ですから私達夫婦がお店に入り席に案内されてビールとおつまみを注文して待っている間、誰も歌う人はいませんでした。歌う気配すらありませんでした。カラオケをやるというよりも仲間同士でどんどん食べて・飲んで・笑って・わいわいやっていればいいという雰囲気でした。でもりっぱな舞台があるのだから誰かしら唄えばいいのになぁと思っていたら、お店の人に促されてあるグループの小太りの真面目そうな若者が仲間たちに無理やり舞台に上げられてしまいました。軽快なイントロが聞こえてきました。それはグール・ザ・ギャングのヒット曲「セレブレーション」でした。でも彼の歌はひどかった。店のあちらこちらから失笑が起こりつつも彼のみんなの前で歌っているというその勇気とやる気に対して冷やかしの指笛が随所から聞こえてきました。でも今まで聞いた中で一番ひどい「セレブレーション」だったことは確かです。次に二十歳くらいの女性が舞台に上がってきて歌い出しました。私たち夫婦には馴染みのない、何だか小学校で習うような日本でいう童謡のような歌を静かに歌い上げていたので、みんな静かに聞いているといった感じになりました。次に控えしは中年の小太りで少し髪が淋しくなり始めた頃合いの中年男性がサイモンとガーファンクルの「コンドルは飛んでいく」を渋くしぶ~く歌っておりました。
すると家内が私に「このレベルならあなた歌っても大丈夫じゃない。」と言ってきました。確かにこの歌のレベルならカラオケに慣れている普通の日本人なら皆もっと上手に歌っているぞとは思いましたし、この前の店でロブスターを食べながら、結構アルコール・お酒類を飲んでいたこともあり、気が大きく陽気でいい感じになってきていたことは確かです。そして、いつもあれだけ乗りの良いアメリカ人たちが今日はどうしたのか?何んともチマチマとカラオケを歌っている様子を見ていて私の中にモヤモヤが溜まりだしていたことは否めませんでした。「それじゃあ、アメリカの皆さんに、本場・日本のカラオケというものをお見せしてしんぜよぉ~」とおもむろに係の人に曲のリクエストをしてしまいました。かみさんは本当にやるんだと驚いていましたが・・。
おそらくしらふでは歌えなかったけれど、ほろ酔い感が丁度よく、日本で仲間とわいわいやっていた時のように歌いさえすればいいんだと自分にいいきかせて、自分の順番がくるのを待ちました。それから二人くらい間を挟んで、いよいよ私の番が回ってきました。颯爽と舞台に上って行くことが出来たのは、自分でも意外でした。(実は酔っていたのではっきりとは覚えていないのですが・・)歌ったのはビートルズの「All My Loving」でした。150人位は優にいる前で歌い出したのですが、なぜか、全然あがっていなくて、気持ちよ~く、一人ノリノリで熱唱しはじめてしまいました。すると観客席のアメリカ人たちの態度がガラッと変わって、彼らもノリノリで私の歌に応え始めてくれているのが分かりました。このあたりのノリの良さはさすがはアメリカ人です、一度、乗り出すとガンガンと乗りまくろうとする彼らのテンション・感度の良さ。こちらのパフォーマンスも自然と過剰になってしまい歌詞の「TO YOU」というところでは最前列にいる女性に向って「人指しゆび」で指さしてしまったりして、それがキャーなどと受けてしまったので、変に遠慮するよりもド派手にパフォーマンスした方が受けがいいのだ分かり、私の動きも派手になっていきました。こんな気持ちよく歌を聞いてもらえたことは後にも先にもありません。歌い終わった時に指笛が店内のあちらこちらのテーブルから起こって、イェーイやらヒューヒューやら日本では考えられないほどの声援とリアクションがをいただけて、私の歌でこんなに盛り上がってくれるとは思ってもみなかったので、何んともまぁ夢見心地の最高の晩となりました。
そして更に分かったんです。「彼らも私も、この島で楽しいひと時を過ごそうと思ってやって来ていたのだと。同じ時を過ごす訳ですから、憮然として相手の気持ちを害するようなことをするよりも、明るく楽しく思いっきり気分良く過ごした方がいいに決まってるでしょ。同じ時を過ごす訳ですから!」こんな基本的な事を、その日、カタリナ島にいたアメリカの人たち教わりました。THANK YOU VERY MUCH !ALL OF AMERICAN PEOPLE !!!!!
つづく 次回はカタリナ島の続き と マリリン・モンローについて書くつもりです。