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【英語/映画/旅行が好きな方向け】ロサンゼルス駐在生活体験記 082 日本のお風呂が恋しくて!              

16.LAリターンズ⑦ 日本のお風呂が恋しくて!

基本的にロスの人たちに限らずアメリカ人と日本人とでは入浴の方法が基本的に違っているわけで、日本人がごく普通にお風呂に入る時、それは湯舟にお湯を溜めて、まずは体を洗って頭を洗って、体の垢を落としてから湯舟に入るというのが一般的なところでしょうか、ねぇ。自宅で一人暮らしの人は、まずは湯舟にどぶんと浸ってから体を洗うという方もいるかとは思います。

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orzoedithによるPixabayからの画像

上の写真ですが、当時我々夫婦が暮していたパーク・ラブレアのお風呂場の造りに似ていたので使用させてもらいました。もちろん当時我々が住んでいた部屋のお風呂はこんなに綺麗ではありませんでしたが・・。これが30年経ったような感じのところに住んでいました。それに洗面所の鏡も四角でしたしね。なぜこの写真を載せたかというと、バスタブの高さを見てもらいたかったからです。結構低いので、肩まで温まるのはかなり体を横にしなければならず結構厄介でした。

ほとんどの日本人は湯舟に浸かるのが当たり前ですよね。しかも首までしっかりと浸からないとなんだかお風呂に入った気がしない。そう思うのは、決して私だけではないと思います。

ロサンゼルスというかアメリカの人たちはそもそもシャワーが主流で、湯につかるにしてもバスタブの背がかなり低いので、日本のようにしっかりと体全体をずぼんとすっぽり入れてのんびりするということがないように思います。

私ごとで恐縮ですが、私はスカイツリーの御ひざもと、墨田区の押上で生まれ育ちました。当時祖父母と一緒に暮らしていた家にお風呂はありましたが、近所の子供たちと一緒に銭湯に行く機会が多くて肩までお湯に浸るのはもう当たり前のことになっていました。ですからロスで生活している最中は、「ホームシック」ならぬ「お風呂シック」になってしまい、本当に駐在を止めて日本に帰りたいと思ってしまったくらいなのです。まさか日本のお風呂が恋しくて「もう日本に帰りたい」などという気持ちに襲われるとは思ってもいませんでした。この気持ちを満たすにはどうしたらよいのかと考えてみたところ、当時、ロスのさまざまな場所で「SPA・スパ」なる文字を掲げているお店があったので、そこに行ってみたら、もしかしたら少しは広いバスタブがあるかもしれない。いつか、イヤ早いうちに行ってみよう。そして肩まで浸かれる湯舟だったら是非とも入ってみたい、でもアメリカにそんな欲求を叶えてくれるような場所はあるのだろうか?そこで勇気を出して、それらしきお店に行ってみることにしました。今では、そのお店がどこにあったのか正確に思い出せないのですが、ビバリーブールバードとドヘニーの交差する辺りだったか、兎に角、そのお店に行ってみました。 

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PIRO4DによるPixabayからの画像

日本のスーパー銭湯のような訳には行きませんが、お金を払って、まずはロッカーに服を入れて裸になってみると、お店には私の他に数人の男性が来ていました。でも白人の人はいなくて、その日は、インドの方なのかキューバの方なのか、何人かが一人静かに湯舟に浸りに来ているような感じでした。上の写真は、もちろんそのお店の湯舟ではないのですが、とてもよく似ているので載せてみました。折角、そこに湯舟はあるのですが、そこがロサンゼルスだからなのかお湯というにはぬるくてなんだか温水プールのような感じのお湯でした。なので日本の銭湯のように「ゆったりのんびり」とお湯に浸かるというわけにはいかず、なんだか気持ち的にとても不完全燃焼だったのを覚えています。

後日、ロスで知り合った日本人男性と夕ご飯を食べた際に私がそのお店に行ったことを話すと彼は「よくそのお店に行って、そのお湯に入れたねぇ。俺は絶対にそういったお店にはいけないし、ましては今の時期、そのお湯には入れてない。」と言われてしまいました。2020年の現在は、コロナウィルスが猛威を振るっている世の中になっていますが、1990年代の前半の恐い病気といえば「HIV」つまり「エイズ」であって「そんな男性ばかりが入っている、ましてやぬるめに調整されたお湯のお風呂になんか俺は絶対に入れない。」と彼は言うのです。確かに温いお湯なら何かしらの菌が感染する可能性はゼロではないかもしれないけれど、でもこれは彼の偏見でしょう。SPAに行って命に関わるような事態になったなどという話しは今まで聞いたことがないですから。

「そんなに温泉に入って肩までお湯に浸かりたいならシカモアに行けばいいんだよ。あそこなら自分達だけのジャグジーになっているから気兼ねなくゆったりと出来るよ。そうだよ、シカモアに行きなよ!」と彼は自分がそこに行ったことがあって、とても良かったから是非そこに行けとアドバイスしてくれました。

シカモアは調べてみると日帰りしようと思えば出来る距離にあるらしいことが分かりました。それなので数月後に一泊二日の小旅行としてその「シカモアスプリング」に出かけてみることにしました。

行ってみると温泉と言っても日本の温泉のように地下からお湯が湧き出ているものではなくて山の斜面に幾つもの大きなジャグジーが備え付けられて、それが中が見えないようにペイントされた木の板で回りが囲まれていて、そこにある大きなジャグジーでお湯を楽しむという按配です。確かに湯舟は大きいので肩どころか泡がボコボコといっているお湯の中に体ごとゆったりと入ることが出来たので、それはそれでとても気持ちは良かったのであります。ただ森林の中でジャグジーに入れるわけですから、日本の温泉のような「わびさび」的情緒はありませんでした。結局のところ日本人がイメージする「温泉に肩まで浸かる」という想いが叶うのは、やはり日本に帰国してからということになってしまいました。

つづく

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